幼児は必ず楽しみながら道を歩く。

２歳になった孫の弟怪獣にせがまれ散歩にでかけた。
目的はないのでブラブラと、
弟怪獣の後について歩いて行く。
幼児は必ず楽しみながら道を歩く。
道の真中を歩かず歩道と車道を分けている路肩の上を歩く。
その時は、すぐよろめいて足を踏み外すから
危なくて仕方が無い。

突然、指差してバスと叫んだりする。
慌てて同じようにこちらもバスと叫んでやる。
そうすると弟怪獣は喜ぶ。

また、一軒一軒玄関前の敷石等に上がったり降りたりを繰り返す。
そして玄関チェックをする。
戸が開いてて人が見えなければ入ろうとする。
目が離せない。
見慣れないものを見るとジーと見ている。
蟻が一列になり動いているのを見つけて座り込んだ。
ジジ、うーうーと指をさし見ろと云う。

まだ上手く喋れないから、弟怪獣が発する言葉は難しい。
バス、電車は理解出来るようになった。

うっ、突然私の腹がグルグル騒ぎだした。
痛みが肛門付近へ糞を誘導している。
こ、こりゃ困った便所のある所を探そう。
アタリを見たら、反対側にスーパーがある。
急いで信号の所まで孫怪獣の手を引っ張り行ったが。
ますます、腹具合いの悪い状態になり、
肛門の方突き上げるというか、
肛門がヒクヒクしだしてぶっ放すゾーと言いだした。
寸前になった。たまらんあかん。もうちょっと待て。
心から肛門へ震え声で哀願した。

青や渡ろう、弟怪獣に呼びかけると、私の手を振切って駆け出した。
ま、待って腹と尻を押さえながら弟怪獣を追う。
追いかけっこと思ってるようだ笑いながら逃げて行く。
何とか弟怪獣を捕まえてスーパーのトイレを探す。
お菓子類のある陳列棚を見つけ弟怪獣は走り出す。

トイレの場所はドコー。２階です。店員は指差す。
アンパンマンが並ぶお菓子の前でニコニコしている弟怪獣。
手を引いてられない、担ぎ上げて２階のトイレを目指す。

ジジはうんこや付いて来てや。
トイレのドアーを蹴破るようにして駆込む。
狭い便所でパンツを下ろすと同時に爆発音ケタタマシくトイレに鳴り響いた。
臭いも強烈でウゲー、ウゲー、ウゲーときっちり３回
弟怪獣は嘔吐いた。我ながら臭かった。

本当に気持ち悪そうな弟怪獣の顔は忘れられない。
申し訳ない事をした。

大失態の償いを今日の皆既月食で清めていただきたい。

皆既月食のしくみをNASAが教えてくれます。